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Y-8(中国語:/)とは、中華人民共和国で製造された多用途ターボプロップ4発中型輸送機である。中国人民解放軍などにおいて軍用輸送機として運用されている。NATOコードネームは、輸送型は「カブ」(CUB)。多用途型は、「マイド」(MAID)。 == 概要 == 西安飛機工業公司において1969年から設計と開発が開始され、1974年12月に原型機が初飛行した。1981年から量産が陝西飛機工業公司において開始され、2001年までに75機以上が生産されたといわれている。 Y-8は、1960年代にソ連・ウクライナのアントノフ設計局(現ウクライナのANTKアントーノウ)の製作したAn-12輸送機(1957年初飛行)をデッドコピーしたものであり、両者の区別はつけにくい。そのため、An-12の派生型の1つとされる場合もある。 主翼は高翼配置であり、エンジンは各主翼に2基ずつ取り付けられている。尾翼は通常形式であり、機首のガラス窓は航法士向けである。前期型では、機首先端にガラス窓のある、細く長く尖った機首形状や4翅プロペラだが、後期型では、機首先端のガラス窓が廃止され、太く短く丸みを帯びた機首形状や6翅プロペラや水平尾翼両端の補助垂直安定板の追加など、外観はむしろ発展型であるY-9に似ている。 当初はAn-12をライセンス生産する計画であったが、中ソ対立のためにソ連からの技術援助が打ち切られたために、その後は中国の技術陣が輸入したAn-12を参考に開発を続行した〔http://www.sinodefence.com/airforce/airlift/y8.asp〕。そのため最初の計画開始から量産開始まで十数年かかり、人民解放軍に配備された時には既に旧式機であった。量産開始が遅かったために、Y-8の生産はAn-12の生産が中止された後も2001年まで続けられた。 Y-8の中国独自改良も行われ、1980年代にはアメリカ合衆国のロッキード・マーティンの技術協力で、与圧装置を装着した旅客機タイプが開発されたほか、空挺部隊用や軍用輸送機など様々な軍事用の派生型が生産されたといわれている。そのなかには早期警戒管制機の空警200(KJ-200)があり、2006年6月3日に墜落事故を起こしたと報道された。また、Y-8Q(高新6型)と呼ばれる対潜哨戒機が開発中である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「Y-8 (航空機)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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